千景くんは幼なじみ
ちーちゃんが伸ばす手に近寄ったら、また何されるかわかったもんじゃないから、近寄らず…距離を保つ。

ベッドに腰掛け、そのままちーちゃんが何か話し出すのを待っていた。





「結愛はー…何部に入ってんだっけ」

不意にちーちゃんが呟く。

…知るわけないよね。

言った事ないし。





うちの学校、とにかく一つ部活に登録しないといけないんだ。

月に何回かだけ、必ず参加しないといけない日がある。…形だけの部活動なんだけどね。

「…茶道部」

「ふーん。お嬢みてーだな、響きダケは」

余計なお世話だっての。

いちいちムカつくぅー。








「何なん?菓子食って、茶ぁ飲むクラブ?」

ヒャハとちーちゃんは嬉しそーに笑ってる。

「まぁ…言ってみればそうかな。先輩がお茶をたててくれるから、みんなでゆっくりお茶とお菓子を楽しむんだよ」

鉄釜でお湯がコポコポ沸く音とかね、ちーちゃんにはわからないだろーけど

すごーく癒やされるんだから。

お菓子だって、ちーちゃんが想像してるようなスナック菓子じゃないよ?



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