千景くんは幼なじみ
窓からボーっと、ちーちゃんとその彼女を見ていた。

すると、頭をコツンと叩かれる。

「痛いっ」

「結愛~。今日どした?ボーっとしてる。ははっ、今に始まったコトじゃないか」

「なによぉー…」




頭上でニヤニヤしている私の友達、里田穂積(さとだほづみ)。

サバサバしてて、すごく話しやすい。運動神経抜群、背も高いし、スタイルもいい。

髪はショートで、少し日に焼けた肌がカッコイイ。

部活はハンド部で、いつも後輩にキャーキャー言われている。





そんな、カッコイイ穂積は私の憧れ。

言葉遣いもちょっと荒いし、見た目ボーイッシュだけど

イケメン大好き、スィーツ大好きな…普通の女の子。




男の子と思った?

…女の子だよ。





ジャージ着てたらカンペキ男子に見えるけどね。





…私とちーちゃんの事は、まだ話せてないんだ。





今まで中学の友達にさえ言えなくて、この気持ちはずっと胸に秘めている。




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