千景くんは幼なじみ
「だから、オレがいいタイミング教えてあげる。穂積が怒らないように、誘導してあげるからー」

「そんなのいいよ。だって和奏くんは、千景くんに仕返ししたいんでしょ?私…そんなのに手貸せないし。

穂積には、次の休み時間に言ってみる」

そう言って、和奏くんの腕を、肩から無理やり外した。





和奏くんはおっきな瞳を細め、フフっと笑うと

「そーなんだ。結愛ちゃんて怖いもの知らずだよね…。

どうなっても、知らないからね」

って、言って…

私の背中を見送った。







穂積がそんな事で私に辛くあたるとかは、考えにくい。

ましてや…それを裏切りって取るのは、大きな勘違いじゃない?

ちーちゃんと私は、

お互い言えなかったにしろ…

ずっとずっと

こうなる運命だったんだもん。








二人が付き合えるようになったキッカケは、少なくとも穂積にある。

だから、

できれば祝福してくれないかな。





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