千景くんは幼なじみ
でもそんな願いも虚しく、穂積はこっちを一度も見なかった。

相変わらず、毎日可愛いリボンで結ぶ穂積。

ちーちゃんの事、まだ諦めてない?

もう諦めた?

私を無視する事で、傷が癒えてるのかな…。

二年連続で同じクラスになったから、穂積とは運命的な物を感じてた。

でも、親友には

とてもじゃないけど、なれそうにないな。









お昼休み。

今日は和奏くんが誘ってくれたから…

彼のクラスに行ってみる事にした。

ドキドキするな。

みんな、受け入れてくれるかな。







和奏くんのクラスには、特に私の知ってる子がいない。

なんとなく見た事ある子や、他の中学から来た子ばかり。

逆にその方が馴染みやすいかな…ってクラスの面々を見て、少し安心した。

「あーっ、来た来たっ!」

え?

和奏くんのクラスの入口に立った途端、知らない女の子が急に大声をあげた。

…誰?

彼女は確実に、私に向かって歩いて来ている。




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