千景くんは幼なじみ
「お弁当持って来た?私、今日学食だから。それ持ってついて来て」

目がくりっとしてて、色白の彼女。私に向けられたその笑顔は、すごく可愛いくて

久々に、自分だけに向けられた…女の子の笑顔だった。





一目見て、好きになった。

何だろう。

…一目惚れ?

女の子に一目惚れって、危ないけど

最近ずっと寂しかったし、こんな風に話しかけてくれる子がいなかったんだ。

だから

すごく嬉しかった…。








和奏くんはもう教室にいなくて、みんなでゾロゾロ行くと目立つし

その子にここで待ってるように言ってくれてたみたい。

「ごめんね、気遣わせて…」

「全然?気にしないで。和奏がね、私と気が合いそうだって言ってた」

そう言って彼女はクスッと笑った。

「え…、私と?」

「うん。だって私も可愛いから」

え。

あっけらかんと言う彼女に、吹き出しそうになる。

そんな…確かに可愛いけど、自分で?




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