千景くんは幼なじみ
私を見て、ニヤニヤ…

今までのちーちゃんだ。

最近、こんな雰囲気に…ならなかったな。

「結愛、どうしたい?」

「どうって…」

「明日…マジで友達連れて来る?オレとしては、二人で行きたい」

「えっ?」

うわぁ、本当に!?

落ちてた気分が、突然ハイに。

ちーちゃんから、そんな事言ってくれるなんて…。

「え?って…。人がせっかく勇気出してんのに。言うなぁ、お前も。行きたくねーなら、いいよ」

「そうじゃないよ…。ちーちゃん、行きたいって思っててくれたの?」

ちーちゃんをじっと見ると、その瞳が揺れるのがわかった。

「…そりゃ、なぁ」

「ちーちゃん、嫌なのかなって…思ってて。最近一緒にいても、手つないでくれないし」

「あぁ…結愛の気持ちがわかんねーから…」

私の気持ち?

「私だって、ちーちゃんの気持ち…わかんないよ。学校帰り、顔合わせても不機嫌だったり…」

「は?男がデレデレしてられっかよー。んなもん、照れ隠しに決まってんじゃん…」

ちーちゃんは、恥ずかしそうに頭をガシガシとかく。



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