千景くんは幼なじみ
長いサラサラの髪をなびかせ、短いスカートに、細くスラッとした長い手足。

そこにいた子たちは、みんな同じようなスタイルだけど…他の子とは、何かが違う。

梓には、オーラがある。

私だけに…それが見えているのかもしれないけどね。





「梓っ!」

前を歩く、女の子のグループに向かって、声をかけた。

笑顔で振り向く、可愛いあの子。

やっぱり!梓だった。







「きゃ~っ、結愛!?」

梓は振り向くなり、私たちの方へ駆け寄ってくる。

えへへ。梓は今日も綺麗だな。美人だし、気さくだし、明るいし、面白い。

きっと、ちーちゃんも気に入ってくれるはず。

「ちーちゃん、この子だよ。さっき言ってたの…」







…あれ?

ちーちゃんは笑顔になるか、梓が美人だから照れてるかと思いきや…。

何だか複雑な表情をしていた。








…ちーちゃん?

「あ~っ、ちーちゃんだぁ!ども、梓でーす。結愛とはクラス違うけど、仲良いんだぁ。私とも仲良くしてねっ」

そう言って、梓は…

ちーちゃんの顔を見て、にっこり微笑んだ。



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