千景くんは幼なじみ
「今日…ちーちゃん、彼女と歩いてたっ!」

彼女って、

敢えて言ってみた。



ちげーよ、バカ



って、

言います…ように。







ドキドキしてちーちゃんを見ると、

ニンマリ笑われる。





…あれっ?







「あー、見られてた?マズイなぁ」

全然マズイって顔してないし!

なんなんですかぁ、その余裕っ。






「かっ…彼女なの!?」

カミカミだよ、私。

嫌だぁ…ホントにあの子に先越されちゃった。





「彼女になる…予定?」

「はっ、予定!?」

「もう一押しかな~。まだコクられてねぇし。でもオレん事好きなん見え見え…。顔可愛いしなー、どうしよっかな」

どうしよっかなって…。

ヤバい、泣きそうだ。





ちーちゃんは、そんな話をしながらも…CDのジャケットを見ては、ラックに戻したりを繰り返していた。

…私とするこんな話は、どーでも良さそうに見える。




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