千景くんは幼なじみ
ちーちゃんがキスの角度を変える度に、薄目を開けると、

やっぱりスッゴク嬉しそうな顔をしていて、それを見ただけで…息をするのを忘れそうになる。

あまーいキスが、次々に降り注ぐ。

ちーちゃんは、唇を離すとじっと私の顔を見た。

「…息しろよ?」

「えぇっ!?」

「息止めてっから苦しーんだろ?ホレ、深呼吸してみ」

や…やだー。何でキスの途中で、そんな会話?

でも苦しいのは、いつもこの先なんだから。

今日は…たまたま。




でも、ちーちゃんに言われた通り深呼吸。

大きく息を吸っって、吐く。

「ハイ、終了~」

ちーちゃん、ニヤニヤして…また唇を重ねてくる。

もぉ…

雰囲気ぶち壊しなんですけどー。

何なのソレ。




でも、何かちょっとラクになった。

キスへの恐怖感みたいなものが、少し取れた…かな?







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