千景くんは幼なじみ
「なぁ、結愛のクラス行きたい」

「私の?いいけど…ちーちゃんのクラスとあんまり変わらないよ?」

突然そんな事言い出すもんだから、二人で私のクラスにやって来た。

去年と同様、催しの片付けをする以外の一年生はほぼ帰っていて…

二年三年も、隠しイベントを気にしてる人、みんなでワイワイ騒いでるメンバーぐらいしか残っていない。

隣のクラスにはポツポツ人が見えたけど、うちのクラスには誰もいなかった。

「へへ、一回入ってみたかった」

ちーちゃんは嬉しそーに、私のクラスを見回す。

「あんまり変わらないでしょ?」

「ちょっと違う。ありえねーけど、同じクラスだったら良かったな」

目を細め、窓の方に近づいて行く。

もう。嬉しい事言わないで。私だって、何度思ったか。

ひとつの年の差は…大きい。

まだまだだし、考えたくないけど、私はちーちゃんより先に…卒業するんだよね。

「結愛、こっち来いよ」

窓際の机に腰掛け、私を呼ぶ彼。

ま、ちーちゃんは。

年下と思えないほど、態度でかいけどね?

< 417 / 460 >

この作品をシェア

pagetop