千景くんは幼なじみ
途端にちーちゃんの機嫌が悪くなる。

「…磐田ぁ?貸せよ」

ひゃっ。

私の手からファイルをもぎ取ると、パラパラと流し読み。





「げー、磐田の里田じゃん。…お前、こーいうのタイプ?」

「へっ?えっ…ちが…。私の友達の弟…」

ちーちゃんはファイルを私に突っ返す。

「磐田とうちの高校じゃ、雲泥の差。野球は…ツレが入ってたからやってただけ。高校で入るなら、もっとラクなん入る」

そ…なんだ。

もう、やらないんだね。

そっか。






「でも、先輩に声かけられたりしてない?」

「そりゃかけられてっけど…」

やっぱり!

「じゃあ…」

「軽音と~、陸上とテニス。全部ラクらしーから。どれにするかなぁ」

「けっ…軽音!?」

やあだぁ~。ちーちゃんが軽音入ったら…モテる。

ただでさえ目立つのに。




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