千景くんは幼なじみ
そうそう。

千景は、やっとお母さんに私との話をしてくれた。

そしたら、

二人が付き合ってるのなんて、気付いてたわよ?

って、アッサリ言われたんだって。

それに、なかなかくっつかない私たちを見て

うちの親と二人で、ヤキモキしてたみたい…。

今年の花火大会に二人で行かせる為に、うちのお母さんは千景の浴衣を縫う事にしたんだとか。

そんな企みがあったんなら…千景のとお似合いの浴衣、縫ってもらえば良かった。

お母さん気がきかないんだからっ。

「でさ、ワタルから連絡来てな…仲間と草野球すっからって、オレも誘われてんの」

「え、ホントに?じゃあ梓と一緒に応援行くねっ」

きゃ~。

これで、野球してる千景を目の前で見る事ができるよぉ。

嬉しいっ。

「おぅ、絶対来いよなー。結愛が来たら、めちゃめちゃ頑張るし」

「やん、千景カワイイ」

「は?カワイイ?じゃ、やっぱ来んな」

「何それっ」

千景は、いつも私より上に立ちたいみたいで、

ワタルくんと違って相変わらず扱いにくい。



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