千景くんは幼なじみ
私と千景がいつものように小競り合いをしていたら

後ろから誰かが声をかけてきた。

「結愛、ち~ちゃんっ、おはよ」

「あっ!梓、おはよ~」

「どーも」

ニコッと笑う梓に、微妙な表情の千景。

あれ?まだ何か。

「ワタルくんとはあれからどう?」

「うん。今朝も連絡くれたよ。毎朝、モーニングコールしてくれるって」

「きゃー、優しいっ」

「ちーちゃんも結愛にやってあげなよ」

ニヤニヤ笑う梓見て、呆れる千景。

「どんだけ過保護なんだよアイツ」

そう言って私たちを残し、さっさと歩いて行ってしまった。

「あ~、ごめんね。私のせいでちーちゃん怒ったかなぁ…」

「いいよ。梓、気にしないで。ねぇ、それより。千景の梓に対する態度って…」

「態度?あぁ~。やっぱさぁ、ナンパの夜の話…結愛にしたから怒ってんじゃない?」

あは…。そーなのかな。

だよねぇ。

「それとぉ。気になってたんだけど…」

「何?どしたの結愛」

「梓、千景の事、初めっからちーちゃんって呼んでたよね。アレ何で?」



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