千景くんは幼なじみ
近付くな、とか。和奏くん…あの後、どうしたんだろ。

「穂積、そんな先々行くなってぇ…」

「だってっ…恥ずかしいだろっ」

「んー。オレはいーんだけど」

和奏くん、穂積の手にピタッと自分の手を一瞬重ねる。

お!

手、繋いだ?

瞬間、穂積が悲鳴をあげた。

「きっ…きゃあっ!」

きゃあ、だって。穂積が!

か…かわいい。

だって、真っ赤になってるしぃ。

「ホラ、照れてないでさぁ。何もおかしくないから。穂積はオレだけのモンなのっ!」

マジ?じゃあ…うまくいったんだぁ!

穂積って、スキになられると弱いタイプなのかも。身長が…とか言ってたけど、やっぱりそんなの関係ないんだよね。

だって…

人一倍、女の子らしくって、私なんかより、もっともっとピュアで…可愛い。

「ばっ…ばかっ。手なんか繋いだら…あんな事したのバレバレだろ!」

あんな事?

「いや…大丈夫だってば。穂積考え過ぎぃ。みんな見てないから、バレるワケないじゃんっ」

穂積の顔見て、ホクホク笑顔の和奏くん。




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