怪獣大決戦〜障子裏の戦い〜
今日も彼は人間の家屋をパトロールよろしく闊歩していた。

彼の食指は己より小さな生き物にしか向かない。
人間の食料には手を出さないからこそ、彼らはこんな所を徘徊しても大したお咎めが無いのだ。


彼は視界の端に確かな動きを感じた。
空気は対して動かない。

すわ、獲物か?!

彼はすぐさま歩を速め接近する。

細長い緑色がいた。
小さな顔にギョロリとした目が光る。
くさっぱらの生き物が何を迷い込んだのか知らないが、スピードを上げ距離を詰める。

奴が気付いた。
縦にグッと大きく伸び上がる。
威嚇のつもりだろうか。
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