長編小説番外編集
ボッキーデー
朝、ポケットに紙切れが入っていた。
『/////』
そう書いてあった。
……なんだ?
ポケットに入れたのは、菅原だ。
毎朝家まで迎えに行ってるし、教室に来るまでに菅原にしか会ってない。
なんの記号だ?
『照れ』マーク?
イチ×5?
エル×5?
万千百十一?
落書き?
……でも菅原だしなぁ……何かしら意味がありそうだ。
その時、柚が視界の端を通り過ぎたのが見えた。
「柚!」
「……ん?どうしたの?」
「これ、なんだと思う?」
そう言ってさっきの紙切れを見せた。
「……斜め線が5つ……?」
「だよな……」