長編小説番外編集
「これ、何?」
そう言われるのも、無理はない。
「それは俺の方が知りたいさ」
「……誰かからもらったとか?」
「多分……涼歌さま」
あの人の考えてることが、未だに時々つかめないでいる。
何がしたいんだろう?
何を伝えたいんだろう?
「要くーん!!」
「あ?んぐっ!?」
名前を呼ばれて振り向いた瞬間、口の中になんか突っ込まれた。
細長い……少し経つと口の中に広がる甘み。
……チョコ菓子?
「キャー!!」
「……」
どうも反応出来ない……。
そのまま俺の口に菓子を突っ込んでったクラスの女子は逃げていった。
……もぐもぐ。
「お前、モテるな」
「……大原」
「今日はボッキーデーだもんな」