長編小説番外編集
いちゃいちゃ
それはいつも突然だ。
ピロリ~ン
『家出した』
「家出したって──」
ピンポーン
やっぱり!!
玄関を開けると、菅原がいた。
「ごめんね?」
「お前は……はぁ、入れ」
この休日いきなり家出事件は出会ってからすでに10件を越えているような気がする……。
「今日はどうした?」
「颯が反抗期」
「……そうか」
シスコンだからこその譲れないものが、颯にもあるんだろう。
後でまた迎えに来させるか。
「ねぇ、かなめ」
「ん?」
菅原は最近、2人の時は名前で俺を呼ぶようになった。
だから俺も。
「どうした?すず」