長編小説番外編集


「要にドキドキするとね、要で頭の中いっぱいになって、熱がジワジワって広がって、その……心地、よくて……」


俺は、まばたきしか出来なかった。


「要依存症なの!」


いきなり何言い出すか──!!!!!


「と、とりあえず落ちつけ」

「……落ち着いてる」

「どこがだ」


俺は頭をかかえた。

確かに、普段は話しはするが、あくまでQと……用心棒改め(改めたくないけど)下僕として毎日を過ごしている。

(下僕となった過程はQ-2nd-をご覧ください)


もちろん校内で手をつないだりなんなりは一切なし、帰りも送って行くから門までだ。

毎日顔を合わせているくせに特に何の進展もないくらいだ。


Q制度が俺らの邪魔をするんだ……!!


でもどうしたことだろう?

この現状に先にすずに限界が来るなんて……。


「あ、の……要」

「ん?」

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