長編小説番外編集
もうどうしようもないこの想いの全てを、キスで表すかのように。
もっともっと、まだ足りない。
欲が出る。
もっと君が欲しい。
君の全てが欲しい。
もっともっと、深いところで繋がりたい。
そう思った時、一度冷静になれた。
顔を離して、すずを見た。
真っ赤な顔の彼女、目がうるんでいる。
それにつられるように、俺も顔に熱が集まる。
「あああああああありが、りがと、ご、ございます……ですっ」
すずがそう言う。
お礼――あぁ、そうか。
「ドキドキ、してくれたのか」
可愛い彼女に、また一つ、キスを落とした。
いちゃいちゃ/完