長編小説番外編集
Qのお怒り
「ウサギさん」
「……はい」
「道端に落ちてるお菓子を拾うなって母親に習わなかったかしら?」
俺、正座。
すず、腕を組んで俺を見下ろす、の図inQルーム。
「道端じゃなくて、机の上──」
「黙りなさい、同じよ。誰のものかもわからないものに勝手に手を出すなんて」
「いや、この部屋にある時点で、誰のものかは検討つく──」
「黙りなさい、分かっていたにも関わらず手を出すなんて、いつからあなたはそんなに偉くなったのかしら?」
「だって……」
Qに叱られながらも、俺はまだ否を認めたくない。
「言い返せるものなら言い返してごらんなさい」
「……!モンブランが俺を誘惑していた!!」
「そんな理由が通じると思ったの、ウサギさん」