長編小説番外編集


だって部屋に入った瞬間、目に飛び込んできたのは、俺の愛してやまないモンブラン。

モンブランが俺を呼んでいる。


そうなんだ、俺はモンブランを歌にしてCDで出したほどモンブランが好きなんだ。

ちなみにその曲は子供向けのアニメのオープニングになり、週刊トップ10の中にも入った。

我ながら驚くしかなかった。


そんなモンブランがいたんだ。

俺にささやいていたんだ。


「俺を食べて、と」

「何ウサギさん、私に食されたいの?」

「ち、違う、これはモンブランが俺に」

「言いわけは聞かないわ。今すぐモンブランとイチゴショートを買ってきなさい!」


Pa shi ri!!


こんな時でも、学校であるからして、その上下関係は崩れることはない。

俺はすずには反抗できない。


「……はい、涼歌さま……」


こうして俺は、校外に買い物しに向かった。






< 120 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop