長編小説番外編集
そして……うまく丸め込まれてしまった俺。
なぜか姫のまま頑張ってる。
久しぶりのゲームは……案外楽しめた。
「お前ら2vs2の時のタイミング、ハンパなくいいな。腐っても双子か」
暁は妙に感心していた。
普段ゲームなんてしないし、対戦もしないから、普通の人のタイミングなんてわからない。
ただ、暁とやると確かに少しだけズレている。
「1vs1なんてほとんどドローじゃねーか」
「ここまで一緒だとさすがにキモいな蓮。てかお前ゲームやり込んでねぇ癖になんで俺とレベル変わんねーの?おかしくね?」
「お前がヘタなんじゃないか?」
「いや、お前ら俺より上じゃねーかよ……」
暁は俺たちより1つスターが足りなくて、現在最下位。
俺たちはほんの少しのコインの差で、一位二位を行ったり来たり。
いつの間にか、ゲームを楽しんでいた。
たまには悪くない、とまで思った。