長編小説番外編集
「……うん?」
「いくら義理チョコでも……ムカついた」
……蓮、もしかして……?
「や、やきもち……?」
「……俺心狭いね、狭いんだ、本当は」
蓮……?
「独占したくて、しょうがない気持ちになる」
蓮は時々、ドキッとする言葉をくれる。
「由衣を独占したくて、たまらなくなる」
「あの、えっと……」
「抱きしめていい?」
いつの間にか入っていた、人気のない小さな公園。
「……おいで」
嬉しくなって、そっと手を伸ばした。
直後に体が大きな蓮の体に覆われる。
ギュッと強く抱きしめ合って、切ない気持ちと愛しい気持ちが交差する。
「愛してる」