長編小説番外編集
どこを好きになったんだろう?
静かな所?
優しい所?
少し不思議な所?
時々見せる笑顔?
艶めかしい声?
すべてが、私を夢中にさせる。
「漆がどうかした?」
「え?あ、辰……」
TEARで、いつもの時間を過ごす。
「あれ?そういえば想は?蛍都も……」
『漆がどうかした?』
ぼーっとした後だったから、その質問を質問だと認識しないうちに二人を気にしてしまった。
私の変化に、辰は気付いていたのに。
「……、愛の所行ったよ」
「そっか」
いつも騒がしい二人がいないと、TEARは静か。
漆は寝てる。
カウンター席の机に突っ伏してる。
寝顔、可愛い……。