長編小説番外編集
「城那ちゃん、それ紅音に全部話して」
……紅音……?
「今の城那ちゃん、見てられないよ……」
紅音……ありがとう。
紅音の優しさに、また涙がこぼれる。
「全部、聞きたいの。あったことと、城那ちゃんの気持ち、全部」
「紅音……ごめんね、今日はちょっとまだ、気持ちの整理が付いてなくて……明日でいい?」
「いいよ、ちゃんと話してくれるなら」
紅音は、コレで本当に小学生なのだろうか?
ちゃんと人を想えるなんて、優しい子になったね。
その後、少しご飯を食べてから、久しぶりに一緒に寝た。
紅音と、もう一人の妹である希乃と一緒に寝た。
朝起きると、すでに学校が始まってる時間だった。
驚いてガバッと起きるけど……確かに、行きたくない……。
「あら、起きたの?気分は大丈夫?頭が痛いんでしょう?」