長編小説番外編集
関連-カンレン-
「ごめんなさいっ!!」
それから紅音の理由を知ったのは、私があの日TEARで紅音を見てから一ヶ月もたたないうちだった。
「……紅音」
「違うの、辰さんたちを騙そうとかそういうのじゃなかったの!内緒にしていてごめんなさい、でもね……」
「紅音……知ってたよ」
「え……?」
紅音が辰たちと一緒にいたこと……TEARにいたこと。
それに……それが私のためだってことも。
ちゃんと、紅音なりに考えていてくれていたこと、分かってる。
「最初から、教えてくれない?どうして、紅音が頑張ってくれてたのかとか、どうやってあの五人に近付けたのとか……」
「……うん」
ぽつりぽつり、紅音は話してくれた。
「四ヶ月前からなの、五人と付き合いだしたのは。もちろん城那ちゃんのことがあったからなんだけどね、城那ちゃん、今でも戻りたいでしょ?あの五人の仲に」