長編小説番外編集
あの五人のことは、諦めた方がいい。
諦めて、思い出にした方がいいんだ。
そう思って一週間後。
「あ、いたいた城那?だよね。友達になってくんない?」
「……え?」
廊下でいきなり声をかけられた。
しかも、私がつるむようなタイプじゃない人に……。
「ほら、なんていうか?そう言う気分の時もあるじゃん?仲良くしてよ」
「え?あ、あの……?」
「ほらケータイ出して赤外線受信画面出してよ」
え?
え!?
何が起きてるの!?
「あ、は、はい……」
とにかく、私が思うことは一つだった。
――この人怖い。
別に怖いことされてるわけじゃないけど、私は押しに弱いから……。