長編小説番外編集
まだ陽紀と関わっていた頃のあの子たちは、今は別の学校に行ってなかなか会っていない。
そんなところまで調べて……。
「女は……友達はさ、恋を応援したくなるもんなの。その友達もそうだったでしょ?アンタはただ……漆くんが好きだっただけなのに、ね」
その言葉を聞いた瞬間、視界が潤んだ。
……なぜだろう?
涙がポロポロと溢れ出す。
ミスズが私を信じてくれたから?
もう一度あの5人と関われるチャンスが来たから?
でも一番はきっと……疑わずに断言してくれたから……それが嬉しくて。
「ちょ、城那?……もう、泣く事ないでしょ?」
「ミスズ……」
「ん?」
「大好きっ……」
ミスズの優しさとか、信じてくれたこと、ちょっとキツい言い方の時もあるけど、大好きとしか言えない。
「ウチもだよ」
ほら……ね。