長編小説番外編集
そこでふと思い出した。
中学の頃、時々『いきなり競争』をしたりした。
鬼ごっこな、とか言われて走ってっちゃったり、人数がいれば、別ルートからTEARに向かった……り……もしかして……。
撒いてた……?
となるともしかして、TEARの事、誰も知らないの?
確かに知り合いが来たことはなかった。
距離があったこともあって。
だから、怒ったのかもしれない。
あの日、友達を連れて行ったこと。
必死で隠してきたみんなのオアシス。
なのにあたしは、一瞬でバラしてしまった……。
「とりあえず、このまま昴の様子見よう?動きが全くなかったらまた焦らしに行くし」
「でも、連絡先とかは?昴ちゃんの知ってるの?」
「知らないけど……動き出したらまず、ウチらに連絡来ると思うから、たぶんすぐわかるし」