長編小説番外編集
――その時は、すぐに来た。
「城那城那」
「なに?」
「昴から連絡きたよ」
――!?
「え、だって昨日話して来たんだよね?その話朝聞いたばっかりだよね?」
そして現在は放課後。
「思ってたよりずっと早かったね。昴って意外と勘が鋭いのかな?」
「……」
「しかももうすでに5人の誤解解けてるみたい。昴パワースゴいね」
……私の悩んだ五年間を、たった2日で……。
すごいと思う反面、羨ましい。
完全に信頼されてるんだ……。
「それで……まだ5人には会えないんだけどね、ちょっと混乱してるみたいだし。まずは昴と会って話してから、少しずつ戻していこうっていう提案だけど」
「私も、昴ちゃんと仲良くなりたい。ミスズ、お願いできる?」
確実に、前進し始めた。