長編小説番外編集
喫茶店に入ってから、昴ちゃんに質問された。
「いつからあたしのこと知ってたんですか?」
「え?あぁ、友達から聞いてたの。最初の目的は私の監視だったみたいだけど」
「え!?じゃ、あたしの情報漏らしたのって……」
「うん、直接会って来たって言ってたから、学校で会って昴ちゃんにあたしの話した子だと思う」
ミスズ、情報が漏れたなんて言ってたんだ……。
「ちょっと短気なだけでね、本当はとっても優しいの。だから私もあの五人との関係とか、漆のこととか全部話せたの」
思えば、ミスズがいなければ五人とまた関われるようになったり、昴ちゃんとこうやって話したりもできなかったんだよね。
でも……。
「まさか、陽紀が仕掛けた人だなんて思いもしなかったけどね」
たぶん蛍都は、陽紀にコキつかわれてたんだろうな……。
簡単に想像できる辺り、私の中の記憶はまだまだ鮮明に残ってる。