長編小説番外編集
……え?
「俺からも、誕生日プレゼント」
手首に付けられた、キラキラしたそれ。
「ブレスレット……?」
「そ」
「……あ」
そういえば、誕生日プレゼント作っていて忘れていたけど、南糸と私、同じ誕生日だったんだわ……。
「あ、遊羽も忘れてた?俺たち似た者同士――」
「嫌よ」
……思わず口から出た、可愛くない言葉。
それに気付いたから。
「でも、あ、ありがとう……」
言葉を付け足すことを、覚えたの。
……でも、南糸はこんなステキなプレゼントをくれたのに、私は未完成なラビット……。
生首と血と穴のあいたサンドバックな胴体……。