長編小説番外編集
「だよね!ホントあの五人って誰一人としてまともな奴がいないって言うかさ、どこかしら普通じゃないんだよね!!」
って、昴ちゃん、乗っちゃってるし……。
あぁ、この会話をあの五人が聞いたら、絶対怖いことされるだろうな……特に陽紀と辰は。
その後、昴ちゃんと初めて対面してから約一ヶ月後、私はあの五人と会う決意を昴ちゃんに言った。
そして、私はここに立つ。
あの日、私が追放を言われた場所。
ずっとここに来たかった。
同時に、怖かった。
来ようとすればいつでも来れたけど、それじゃ意味がない。
信じてもらわなくちゃ、意味がなかった。
あの5人と笑いあうこと、それが私の一番の願いだったから。
「行こう、みんなが待ってる」
深く深く、深呼吸をした。
大丈夫、もう怖くないよ。
「大丈夫、大丈夫。……行こうか」
そして、その扉を再び開けた。