長編小説番外編集
未だに慣れない、彼のさりげないエスコート。
色々と気遣ってくれるし、優しいし、幸せ。
本当に紳士のよう。
ただ一つ。
どうしても、敬語であることが寂しく思える……。
そういえば……今更だけど、今日どこに行くんだろう?
会えることが嬉しくて、どこに行くとか話してないよね?
……じゃ、今蓮耶くんは一体どこに向かってるの……?
「奈美」
「ひゃ!?へ、なに?」
び、ビックリした!
トリップしてたのがバレたかな?
「どこか行きたい場所はありますか?」
「え……??」
あ、あれ?
もしかして……特に決めてないの……?
「特に浮かばない、けど……」
「それなら、このままついて来ていただきましょうか」