帽子屋さん。
『…久しぶりですね、柏木さん』
「はい、お久しぶりです」
『今日は息子達がご迷惑を…』
「優しい息子さん達ですね」
『はい。……有難う』
「貴女も元気そうで何よりです」
『ふふ。柏木さんも元気そうで』
「貴女の息子さん…蒼くんと葵くん…でしたよね」
『えぇ。覚えてくれたのね、有難う』
「いえ。……蒼くんを見てると…昔の貴女を思い出しますね」
『えぇっ?そうかしら?……ふふ…少し恥ずかしいわ』
口に手を当て、上品に笑う。