イケメン担任とヒミツの放課後恋愛【完】


ここまで来れば…担任も、もう…追っかけてはこない…よね…。


汐里学園内にある、人影もまばらな夕方の図書館。


ふ―っと長く息を吐き出しながら、たくさんの本の列の間を進み、一番奥の棚にもたれてポフっと床に座る。


ここなら絶対見つからない…。


その言葉に隠された、見つけて欲しい願望。


そのことを一番知ってるのは――


「ほーんと、すばしっこい奴。
お―っと…。
逃げんなよ?」


夕日を背にして、ピストルの形にした指をあたしの頭につきつける


――担任の先生――
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