旦那さまは生徒さま!?
あ…歩けないっ!!


今あたしはぶつかった少年の腕にしがみつき、やっとのことで立っている状態だ。


『手、離して大丈夫?』


「……………」


ううぅ~、情けないけど…

「む…無理です…。」


恥ずかしすぎて、顔から火が出そうだ。


だって見ず知らずの人に立てなくて支えてもらって…おまけに歩けないなんて!!


『行くとこまでつれていこうか?』


ななななんて優しいっ!!
紳士ですか?


あっ、でも

「急いでたんじゃ…?」


『あぁ、それなら大丈夫だよ。で、行き先は?』


「えっ、でも本当に大丈夫なんですか?」


『うん、大丈夫だよ。』


そう言って少年はにこっと笑った。


「ごごめんなさい、あとありがとうございます!!」
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