心も体も今すぐ壊して


先生の部屋へと帰り、ドアを開けると電気が付いていた。
先生…帰ってるの?




「ド阿保ぅっ!!!テメー今何時か分かってんのかっ!!何度言やわかんだ!!」


「…ぷっ。クスクス」


「あ?!何が可笑しい?!笑う所じゃねーだろがっ。」


「クスクス。先生っ。帰って来るなり、怒鳴るんだもんっ。しかも…前と同じ怒鳴り方で」




私は凄く笑った。
おかしくておかしくて。
先生が怒鳴るのはこれで二回目。
何だか、ほっとする。




「チッ。…怒鳴る気うせた」


先生はソファーへと怒りをぶつけるかの様に、ドカッと座る。
先生も…子供みたい。




「ごめんなさい。あまりにも、おかしくて」




私は笑い過ぎて目に涙を溜め、流さぬ様に何とか堪え先生に謝る。


怒られているのに嬉しいなんて…私、おかしいかな。


内心ホッとしてる。
先生の声が聞けてホッとしてる。


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