心も体も今すぐ壊して


「ねぇ先生。一緒に寝よう?」


「誘ってんのか?…今俺、何するか分かんねぇぞ?」


「違うよ。普通に寝るだけだよ。ほら、彼女いる人とはしないって前に言ったでしょ?」


「…ふぅん。律儀な奴だな」


「気まぐれなだけだよ」




私達はベッドに入った。
本当はこんな事すら許されない。


彼女居る人と寝るなんて
普通はダメだよね。
だけど…何もしないからいいよね。


ただ一緒に添い寝するだけ。
先生にくっついて寝るだけ。




「先生。私、男と添い寝するのは先生が初めて何だからね」


「…あっそ」


「あっそって……嬉しく思ってよね」




私は先生の腕を握り締め微笑む。
今、この時間が好きかも…。


何をするでもなくこうやって…ただ傍で寝るだけで幸せなのかも…。


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