心も体も今すぐ壊して
何か入りづらいな…。
彼女の私が遠慮してどうするの…って感じだけど…。
私は思い切ってリスニング室の扉に手をかけた時……――
「ねぇ、また抱いてくれる?」
…今…何て…?
…どういう…事?
「それはないな」
「えぇー。どうしてよ。昔はあんなに愛し合ってたじゃない。ねぇ、一回だけなら、いいでしょ?」
「…はぁ。気が向いたらな」
…何?
…何で……否定しないの…?
…どうして。
…意味が…分からないよ…。
…分からない。
私は資料をリスニングルームの靴箱の上に置いて学校を後にした。
何かの…間違いよね…。
…そんな…浮気だなんて…。
…何かの間違いに決まってる。