心も体も今すぐ壊して


あれから数時間が経ち、私は部屋で悠也の帰りを待った。




「…ただいま」




小声でただいまを言う悠也。
私は玄関へ行かず椅子に座ったまま、悠也がリビングへ来るのを待った。




「…起きてたのか……」




驚いた顔をしてる悠也…。
そりゃあ、そうだよね…。
夜…遅いもん……。




「…今日ね…偶然見たよ……駅の近くで…」


「……………」




じっと私を見る悠也。
私は目を合わそうとせずただ自分の握った手を見てた。




「……そうか」


「そうかって…それだけ…?」


「……悪ぃな……ごめん」




ごめんって何?
何がごめんなの…?



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