心も体も今すぐ壊して


俺はアイツに気付かない振りをして、腰を動かし続けた。


これを見て諦めろ。
ある意味、ショック療法ってやつになって病気が治るんじゃねぇか?


真っ先に美紀が気付いた。
叫び声をあげる。


そりゃそうか。見られちまったんだからな。
普通はあせるよな。


俺は振り返り、アイツへと視線を向けた。


……顔色一つとして、かえちゃいねぇ。
立ち尽くしてるものの何か考えてる様子だ…。




「じゃあね、先生」




平気な顔をして俺に微笑んだ後部屋を出て行った…。


は?アイツ…馬鹿じゃねぇ?
顔色一つ変えてやしねぇ。
ただただ俺等を見つめて帰って行きやがった。


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