心も体も今すぐ壊して
「…やっぱり…。おかしいと思った…」
颯斗が入って来た。
やっぱり気付いてたんだ…。
「颯斗…これは…」
「見て分からねぇ?いい事しようとしてた最中だ」
「………どいてよ」
私は先生を押してリスニング室を後にする。
慌てて後ろから颯斗が追い掛けて来た。
腕をぐっと掴まれ、私は立ち止まり颯斗へと視線を向ける。
もう…どうでもいいや。
何言われてもいい。
「…んな顔すんな。何も考えちゃいねーよ」
ぽんぽんと私の頭を叩く颯斗。
関係がなくなっても優しいんだね。
「それより…芹香に言わないといけない事がある」
言わないといけない事?