[長編]年下の恋人
とりあえず、グラウンドへ向かう。
たまにスキップする瑞穂。終いには鼻歌なんて歌い出した。
怖い…
「み、瑞穂…。なにかいいことあったの?」
「わかる〜?あのねぇ、二年にすっっっごいイケメンが転校してきたんだってぇ(ハート)」
うぉ!!
語尾にハートがついてる!!しかも、黒目がキラキラのハート!!
そうだった!!
瑞穂はイケメン大好きなんだった…。祐司と同じクラスってことで衝撃うけてて忘れてたよ。
「学校一、いや、県内で一番のイケメンかもしれないんだってぇ(ハート)」
「よかったね」
半ば飽きれ気味に受け答えする。瑞穂はこうなったら手がつけられない。
でも不思議なことに瑞穂はイケメンには手を出さない。見てるだけで目の保養になるんだって。
その気持ち、わかるかも。
わたしも祐司を見てるだけで癒されるから。