Strawberry & Bitterlove
「なんでお前は、そんな強くなろうと思ったんだ?」
そりゃあ、必然的にですよ。
ウチが道場だったし。
「でも辞める機会だってあっただろう?」
それは…。
まぁ、ありましたけど…。
「私、最初はそんな稽古三昧な毎日イヤだったんですけど、ある時、誘拐されそうになってた女の子を助けたことがあって…。意外にあっさり犯人やっつけることができて。それでみんなに誉めてもらって…」
女の子でも。
こんな私でも。
誰かを、何かを守ることができるんだって実感して。
それが嬉しくて嬉しくて。
それから、より強くなろうと思った。
そうすればまた、守れるから。
あの時助けた女の子のような笑顔が見れるから―。
けれど。