Strawberry & Bitterlove
No.25 上司と部下
ジリリリッ!!
ジリリリッ!!
「ん…っ」
朝…か。
鳴りっぱなしの目覚ましを止めて洗面所へと向かった。
あー…。
スッゴい顔してるなー私。
…懐かしい夢みたせいだよね。
あんなに…鮮明に視たのは初めてかもしれない。
寝る前にあの時の歌を聞いたからかな…。
あの時、私の隣で守風ちゃんが歌ってくれた歌…。
守風ちゃんと撫子の曲はどれも好きだけれど、あの歌だけはあれ以来聴く気にはなれなかった。
私の中であの歌は、心の鍵だったから。
あの日、あの歌を聴いて、私は心に蓋をした。
あれから5年…。
また、私がこの歌を聴いたのは…―。