―MEMORY―



「い、生きてッ……」


地面に手を付け、僕を見上げる。


僕は微笑んだ。


君を見て微笑んだ。
そして、すぐに窓の向こうを見た。



「―――ッ!!」


彼女の、言葉にならない声を聞いた。

振り向くと、彼女の喜びに満ちていた瞳は、失意に染まっていた。



ズキンッ



何故だろう……。



胸が苦しい。
痛い。


傷口なんかより、ずっと痛い。



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