たからもの
「何回言ったらわかるのよ!!」
ガシャンッ。
「うるせー!!」
ドシンッ。
またか…。
2階にある自分の部屋で勉強をしていると、夜なのにもかかわらず騒がしいお父さんとお母さんの声。
「やめてよっ!!」
必死に止めようとする2つ下の妹、妃優の声。
「いやあ~!!」
泣きわめく4つ下の妹、里穂の声。
その声を聞いて下に行く。
「くそっ!!」
お父さんはそう言うと荷物をまとめ、家を出て行った。
「お母さん、大丈夫?」
私は心配気に声をかけた。
お母さんは涙声ながらも答えた。
「うん。お父さんのことよ…すぐに帰ってくるわよ。」
「そうだね。」
私はそう答えながらも、本心ではお父さんが二度とこの家には帰ってこないことを確信していた。
部屋へ戻ると携帯が鳴った。
"受信 お父さん"
『秋花へ。
ごめんな。弱いお父さんで。お前達から逃げたわけじゃない。しばらく距離をおきたいだけだ。わかってくれるな?それと、妃優と里穂と…妃美夜を…お母さんを頼む。妃美夜はああ見えて弱いから…秋花が支えになってやってくれ。離婚はしない。絶対だ…。お父さんが戻るまで、頼んだぞ。』
私の目からは涙があふれていた。
ガシャンッ。
「うるせー!!」
ドシンッ。
またか…。
2階にある自分の部屋で勉強をしていると、夜なのにもかかわらず騒がしいお父さんとお母さんの声。
「やめてよっ!!」
必死に止めようとする2つ下の妹、妃優の声。
「いやあ~!!」
泣きわめく4つ下の妹、里穂の声。
その声を聞いて下に行く。
「くそっ!!」
お父さんはそう言うと荷物をまとめ、家を出て行った。
「お母さん、大丈夫?」
私は心配気に声をかけた。
お母さんは涙声ながらも答えた。
「うん。お父さんのことよ…すぐに帰ってくるわよ。」
「そうだね。」
私はそう答えながらも、本心ではお父さんが二度とこの家には帰ってこないことを確信していた。
部屋へ戻ると携帯が鳴った。
"受信 お父さん"
『秋花へ。
ごめんな。弱いお父さんで。お前達から逃げたわけじゃない。しばらく距離をおきたいだけだ。わかってくれるな?それと、妃優と里穂と…妃美夜を…お母さんを頼む。妃美夜はああ見えて弱いから…秋花が支えになってやってくれ。離婚はしない。絶対だ…。お父さんが戻るまで、頼んだぞ。』
私の目からは涙があふれていた。