君の秘密は家の中
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赤い屋根。クリーム色の壁。
真っ青な郵便ポストがチャームポイント。
そんな家で、アイツに出会った。
また今日も同じ日常が始まることに飽き飽きしながら、
寝ぼけている体を、顔を洗って目覚めさせる。
それが、終わったら簡単な朝ご飯。
本当に今日は、日常的な一日。
なんかないかな〜。
パンをかじりながらボーっとしてると、
ドタドタッ
上からもの凄い音が聞こえた。
のを気にせず、
またパンをひとかじり。
「銀ちゃん!あたしにも朝ご飯頂戴っ」
笑顔で表れた、
ダボダボのスウェットを着た女の子。
「銀ちゃん?」
「…お前、誰?」
こんなやつ知らない。
この家には男が2人しかいないはず。
「…あなた誰?」
「…こっちが聞いてんだけど」
話がかみ合わない。
どーしたもんかな〜。